好きラノ2020年上期投票
・紙城境介『継母の連れ子が元カノだった4 ファースト・キスが布告する』
【20上ラノベ投票/9784041091647】
・岬鷺宮『三角の距離は限りないゼロ5』
【20上ラノベ投票/9784049131833】
普段自分はミステリを中心に本を読んでいて、この2作はどちらも作者のデビュー作がミステリという共通点がありその流れでミステリじゃないけど読んでおこうという気持ちで読みはじめたという感じだったのですが、主人公のルーツが描かれシリーズの転換点になるであろう『連れカノ4』、三角関係の不安と進路について焦燥感をヒリヒリと描いた『三角5』はどちらも青春ものとしてとても良く、現時点でのシリーズ最高巻と言える内容で、読んでいてよかったなと思わされました。
・辻堂ゆめ『ヒマワリ高校初恋部!』
【20上ラノベ投票/9784910040240】
先日終了が発表されたLINE文庫から刊行の、初恋をしたことない女子高校生4人が集まり恋愛について学ぶ部活「初恋部」を舞台にしたミステリ作品。大雑把に言うと恋愛ラボ+日常の謎という感じ。起きるのは日常の謎作品としても比較的シンプルな事件なのですが、特に1話3話のさらっとした描写での伏線の貼り方が好み。恋愛ラボの実践編のように実際に部員達が初恋をして事件が起こるような展開も読んでみたかったのですがLINE文庫が……
・北山猛邦『ダンガンロンパ霧切 7』
【20上ラノベ投票/9784065175330】
ミステリゲーム ダンガンロンパのスピンオフシリーズ最終巻。著者らしい物理トリックが今巻も炸裂し、シリーズを通して辿り着いた結末が胸を打ちます。
・片里鴎『異世界の名探偵 2 帰らずの地下迷宮』
【20上ラノベ投票/9784065191354】
昨年ミステリ好きの間で第1作が話題になった異世界転生ミステリの2作目。ロジックを積み重ねていく前作に対し今作は一発の発想が印象的で次はどんな手管を見せてくれるのか楽しみになります。
・池田明季哉『オーバーライト ――ブリストルのゴースト』
【20上ラノベ投票/9784049130188】
イギリス・ブリストルを舞台にグラフィティアートを題材とした小説。留学生の主人公とグラフィティ・ライターであるヒロインは「落書き探偵(グラフィティ・ディティクティブ)」と喩えられたりしながらグラフィティに関する事件を追ってるうちに市議会とライターの対立に関わることになる……というミステリ的な展開で、ある事件とは別の物語のポイントとなる点にも伏線が張られていたりするところが嬉しい。青春物語としても良く特にヒロインと主人公が一緒にゲームをしながら語りあう場面が好きです。
・竹町『スパイ教室02 《愛娘》のグレーテ』
【20上ラノベ投票/9784040736365】
タイトル通りスパイもの。ミステリ的な仕掛けの効いた1巻も良かったですが、よくあるシチュエーションも効果的に配置することでこんなにぐっとさせられるのかと感じいった2巻に投票します。
・成田良悟『Fate/strange Fake 6』
【20上ラノベ投票/9784049129564】
巻が進むごとに面白さが増していっている。
・二月公『声優ラジオのウラオモテ #02 夕陽とやすみは諦めきれない?』
【20上ラノベ投票/9784049132038】
一緒にラジオを始めることになった声優2人は実は同じ高校の(仲のよくない)クラスメイトだった!というシリーズの第2巻。1巻での一件落着から次の新しい展開への発展のさせ方が地続きに繋がっている感じで2巻目として上手いなと思いました。